清水清閑 金襴手松竹梅図急須

作品の解説

この小ぶりの急須の面は、色絵も金彩も金襴手も使われ華やかであり、「松」「竹」「梅」「折り鶴」「瑞雲」など多くの意匠が描かれています。特に、松竹梅図が中心に置かれていることから、お目出たさを表すための品と思われます。

三つの窓絵は「松」「竹」「梅(梅に鶯)」で、その周りに折り鶴、瑞雲が描かれています。「松竹梅」そのものは色絵金彩で描き、さらに折り鶴や瑞雲で取り囲んで全体が華やかなに包まれています。

急須を持つ時、蓋を飾る金襴手の文様がひときわ華やかさを感じさせ、また持ち手には金で「寿」の字が文様のように書かれています。

小さな蓋の摘みとその周りが金襴手で加飾され、ここにも瑞雲が飛びかい、細かなところまで飾られています。

銘は蓋の裏の隅に「九谷 静閑」と書き入れています。急須ですから、蓋をとったときに、何気なしに見せるような書き方であると思われます。

作品の制作者 清水 清閑

天保6年(1835)生、大正10年(1921)歿

清水 清閑は明治初期から活躍した明治九谷の名工の一人です。明治9年(1876)、早くも金沢で九谷焼の店舗を開く一方で、藤岡岩花堂(明治13年に開窯)での作品制作に関与したといわれます。

清水 静閑は、中国風の人物図や山水図を細密に描いた、高さ数十センチの輸出用の花瓶、壺を制作することもありましたが、和風の文様を施した湯呑、急須などの小ぶりな器も国内向けに制作しました。いずれも微細な絵付の作品でした。

晩年、店舗を継ぐ者がいなかったため店舗を閉じ、小品を制作し続けました。

管理№ 1810141
展示開始年月日 2019.9.29
希望価格 9300円
備考 保存木箱付き